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皮膚(全身) 日焼け・しみ・そばかす
太陽光線に含まれる紫外線に人の皮膚(肌)が反応し、赤くヒリヒリとしたり褐色化などの変化を起こすのが日焼けです。紫外線から皮膚を守るためにメラニン色素が作り出され、その色素が沈着したものがしみです。淡い褐色や黒褐色の小さな色素沈着の斑点が、遺伝によって幼児期から鼻を中心に顔にあらわれたものがそばかすです。
人に影響を与える紫外線はエネルギーの弱いUV-A波とエネルギーの強いUV-B波があり、そのうちUV-A波はガラスも通過します。UV-A波は皮膚の褐色化や黒ずみを起こし、UV-B波はヒリヒリとする日焼けを起こします。
紫外線を浴びると、皮膚は防御反応を起こし、メラニン色素を過剰に作り出します。そのメラニン色素が皮膚に残ってしまうと、しみになります。
そばかすは主に遺伝によってできると考えられています。5、6歳頃から顔のほほに出始め、思春期頃が一番目立ち、その後は次第に薄れていきます。黄色の日本人や白人の欧米人では色白の人にできることが多いと考えられています。
エネルギーの強いUV-B波を浴びると、数時間後に皮膚が赤くなり、ヒリヒリとした痛みがあらわれます。熱が出たり、水ぶくれなどができることもあります。エネルギーの弱いUV-A波が体内に侵入すると、皮膚細胞がダメージを受けないようメラニン色素を増やし、そのメラニン色素の影響で皮膚の褐色化や黒ずみを引き起こします。
紫外線を浴びると皮膚は防御反応を起こし、メラニン色素を過剰に作り出します。そのメラニン色素が皮膚に沈着し、皮膚に残るとしみになります。主に頬骨の部分に丸く茶色い斑点ができます。はじめは薄い茶色ですが、次第に濃くなっていきます。
そばかすは、三角形や四角形の淡い褐色や黒褐色の斑点が鼻を中心にできます。紫外線を浴びると濃くなるといわれています。また、年齢を重ねるとともに薄くなっていきます。
紫外線の量は、春先の3月辺りからぐんと増え、その後4月から9月にかけてピークをむかえます。10月から2月までは紫外線量はそれほど多くありませんが、もちろんゼロではありません。また、紫外線はガラスや雲も通しますので、常日頃から紫外線対策を行いましょう。
紫外線を恐れるあまり、強い日焼け止めを使ってしまっては、皮膚への負担が大きくなります。普段使いにはSPF10~20、PA+~++(下記プチメモ参照)程度のものに留めておきましょう。日差しが強くない日は、日焼け止め効果のある化粧下地やファンデーションなどを使って、紫外線を防ぎましょう。
ビタミンAやC、E、L‐システイン、ポリフェノールなどには、紫外線から皮膚を保護する働きがあります。これらの栄養素が多く含まれているかぼちゃやトマトなどの緑黄色野菜や玄米、ココア、にんにく、タマネギなどを積極的にとりましょう。
皮膚が赤く炎症を起こしたときは炎症を抑えるために、患部を水や氷ですぐに冷やすようにしましょう。
しみを改善するには、皮膚を形成するコラーゲンの生成に欠かせないビタミンCや良質なたんぱく質、血行を良くするビタミンE、皮膚の代謝を助けるL‐システイン、皮膚の再生を助けるビタミンB、Bなどが配合されたビタミン剤が効果的です。
水ぶくれなどができたときや、しみが盛り上がってきたようなときは、皮膚科で診察を受けましょう。
日焼け止めや化粧品にある「SPF」と「PA」の表示をご存知ですか? SPFはUV-B波をカットする力を、後に書かれている数字は、紫外線を浴びた皮膚が赤くヒリヒリするまでの時間を、何も塗らない状態と比べて、何倍に延ばせるかという目安です。 PAは、皮膚を黒くするUV-A波を防ぐ効果があり、+の数が多いほど、効果が高くなっていきます。しかし、紫外線を恐れるあまり、強い日焼け止めを使ってしまっては、皮膚への負担が大きくなります。