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造園用語集

項目	自然林／しぜんりん
英語	natural forest
意味	自然植生のうち、森林状態を成すもの、すなわち自然に成立した天然林のうち、保育管理もその他の人為的影響もほとんど受けず、極相林またはそれに近い状態の種組成を示す森林。特に太古より人為の影響を全く受けず、極相林の状態となっているものを原生林あるいは原始林と呼ぶ。わが国の自然林の代表的なものとしては、亜寒帯域のトドマツ・シラベなどの針葉樹林、冷温帯域のブナ・ミズナラなどの落葉広葉樹林、暖温帯域のスダジイなどの常緑広葉樹林が挙げられる。これらの自然林も開発の波に洗われ、また、造林事業に伴う樹種転換などの影響により、年々漸減する傾向にあり、国土面積に占める割合も20%内外となっている。特に沖縄・九州の一部を除く西南日本においては自然林がほとんど姿を消し、わが国の植生を特徴づける照葉樹林の自然林も壊滅の危機にひんしている。一方、北海道を中心とする東北日本に残存する針葉樹林・落葉広葉樹林の自然林も開発対象となっているものが少なくない。