意味 |
土木工事の対象となる岩石の集合体(岩盤)の土木工学的分類をいう。土木工事の設計や施工には、岩石や岩盤の地質学的な細かい分類よりも、むしろその硬軟、亀裂の状態、固結度、風化の程度、変形特性、地下水の有無などを因子とした分類の方が有効なので、岩盤分類は一般にこれらの因子を考慮して行われる。しかし、これらの因子は複雑にからみあっており、工事の種類によっても岩盤の工学的性質の把握の仕方が異なるので、単純に定量化することは困難である。国際的に統一されたものはまだなく、種々の分類案が提案されている状態である。これまでのところ、ポーリングコアや露頭の観察、岩石強度、地山弾性波速度などをもとにして、岩盤としての強度や割れ目の大吉さ、その間隔に主眼を置いて分類する方法が最も一般的である。トンネル工事を対象とした岩盤分類として有名なものは、支保天端にかかる土庄の大きさで、岩盤を9種類に分類したテルツァーギの分類、切羽近傍の地山の自立性を考慮に入れて10種類に分類したラブセヴィッチの分類(ラワファーの分類も同様の考えに立っている。)などがある。 |