意味 |
厳しいオフィス賃貸借市況のなか、また定期建物賃貸借契約の普及が進むなかで、最近慣行化しつつある契約形態である。文字どおり建物を一定期間無償で使用させる契約をいうが、約定において、一定期間満了後には所定の賃料を支払うこと、最低入居を継続すべき期間については退去できないことが定められているため、使用貸借ではなく、実質的な賃料値下げとしての効力を有する。この方式で新規テナントを誘致した場合、フリーレント期間満了後の賃料は、フリーレントがない場合の賃料より高く設定できるため、既存テナントが割高な賃料で入居している場合でも、引下げ要請を受ける可能性を低くできるというメリットがある。また、賃料相場が反転したときも、あらかじめ高めの額面賃料を設定しているため、むずかしい賃料増額改定交渉をしなくてすむというメリットもある。アパート、マンションでも、これにならって近年増え続けている。 |